
抜け毛は男女問わず気になる問題です。年齢を重ねることで髪質が変化してくるのは仕方がありませんが、できることなら、艶やコシのある豊かな髪を維持したいところ。なんだかこの頃抜け毛が気になるな、という人は、ひょっとしたら髪を洗いすぎているのかもしれませんよ。
ここでは、抜け毛の原因から、対処法などをご紹介していきます。抜け毛が気になる人は参考にしてみてくださいね。
気にした方がいい抜け毛とは
基本的に人の髪の毛は毎日抜けています。1日に50~100本の抜け毛は標準的だとされているようです。特に、夏場の湿気が多い時には抜け毛が増えるため、1日に100本以上抜けるケースもあります。ただ、抜けた本数はそれほど問題ではありません。
元々の髪の毛の量が多い人であったり、毛の抜け替わるサイクルのタイミングであったりするのであれば、100本以上抜けることもあるためです。気にした方がいいのは、抜け方に違和感がある場合です。急に抜け毛が増え、さらに一向に抜け毛が減る様子がない場合は、ひょっとしたら何かの警告かもしれません。
もしも、違和感がある場合には、抜けた毛をチェックしてみましょう。抜け毛が本来の毛より細い毛や短い毛であるとか、毛根が歪んでいる、皮脂がこびりついている、小さいなど、健康な毛と比べて変わったところがある場合、頭皮の環境が悪化していたり、髪に栄養がいかなくなっていたりする可能性があります。
本当なら、健康に育つはずの髪の毛が何かの理由で育たない環境になってしまっているということだからです。このような抜け毛の場合には、注意してみた方がいいかもしれません。放置してしまうと、薄毛になってしまう危険性をはらんでいます。
抜け毛の原因とは
そもそも、どんな原因で抜け毛になるのでしょうか?抜け毛の原因は男女で少し違うところもあります。抜け毛が悪化したとき、男性の場合には進行性の脱毛症、AGA(男性型脱毛症)の可能性がまず挙げられます。AGAは加齢や遺伝、ストレスや食生活、紫外線が原因になり、男性ホルモン・テストステロンが変異して、結果として抜け毛が起きるものです。
一方、女性の場合には、ホルモンバランスの乱れが原因で一時的に抜け毛が起こることがあります。例えば、出産によりエストロゲン分泌量が減り、ヘアサイクルに乱れが置き、その一環として抜け毛が起きるケースがそうです。
また、女性にも進行性の脱毛があります。加齢や閉経でエストロゲンよりもテストステロンが優位に働くことで抜け毛が増える、FAGA(女性男性型脱毛症)がそうです。その他、びまん性脱毛というものもあり、その原因は、ホルモンバランスの乱れや加齢、食生活などが複合的に関係しています。
先に紹介したものは、男女差がある抜け毛の原因です。しかし、物理的な刺激や皮脂の問題が原因で起こる抜け毛に関しては、男女共通の面があります。例えば、シャンプーや髪の毛のセットのときなどに、洗いすぎたり髪を触りすぎたりして抜け毛が増えているケース。
そして、シャンプーが不十分、あるいはシャンプーのし過ぎで皮脂が過剰に分泌されていて、毛穴がつまっているケースです。皮脂の詰まりにより、髪の毛が育ちきれず抜けてしまいます。早い抜け毛の場合には、次の毛がまだ準備されておらず、結果薄毛の原因になるのです。
抜け毛を防ぐ方法

抜け毛を防ぐためのアプローチには、頭皮の血行を改善したり、食生活を改善させたりすることが基本です。髪の毛に負担をかけず、いかに髪の毛に栄養を行くようにするかを考えることが大切になります。もちろん、髪質などは遺伝的な要素も関係するため、一概には言えない面もあります。
また、大きな病気が抜け毛の原因となっている場合はこの限りではありません。抜け毛を防ぐためには、バランスの取れた食生活を心がけたり、適度な運動をしたり、睡眠時間を確保したりなど、髪の毛の健康だけではなく、身体全体の健康を意識することがポイントです。
例えば、バランスの良い食生活で髪の毛に栄養を送ることができます。また、適度な運動や睡眠時間の確保によって血行改善することで、血液を通してより多くの栄養を頭皮へと届けることができます。さらに、過度なストレスは交感神経を働かせるため、血管を収縮させ血行不良を起こします。
結果として頭皮の血行を妨げますので、ストレス解消の方法を知っておくことも、抜け毛の対策になるでしょう。また、髪の毛の手入れの仕方を気をつけることでも、抜け毛を防ぐことができます。洗い方やシャンプーの選び方に気をつけてみましょう。
抜け毛のタイミングとは
最も抜け毛が増えるタイミングが、シャンプーで頭を洗うときだと言われています。その他にも、髪をとかしているときや、タオルドライの最中、起床時の枕に抜け毛がついているなどで抜け毛を意識する人が多いようです。
そうしたことを考えると、シャンプーの仕方を変えるだけでも、抜け毛が防げる、とも言えるのではないでしょうか?髪の毛の洗い方やシャンプーの選び方について、詳しく説明していきます。
髪の毛の洗い方のポイント
髪の毛を洗うときには、まずブラッシングをしておくことがおすすめです。濡れた髪は絡みやすいですし、また、濡れた状態では髪をほどくために、力を入れすぎてしまいます。その結果、毛が抜けてしまうということもあるのです。
手櫛でもよいので、まずシャンプーの前にブラッシングしておきましょう。次に、シャンプーです。シャンプーをする前には、髪や素肌をシャワーで湿らせておきましょう。そうすることで髪への負担が少なくてすみます。乾いた髪に直接シャンプー液をつけるのは刺激が強すぎますし、洗うときにも力が入りすぎてしまうのです。
まずしっかりと湿らせてからシャンプー液をつけるようにしましょう。シャンプーもよく泡立ち、髪全体にいきわたりやすくなるため、汚れも落としやすくなります。手のひらにシャンプー液をとって泡立ててから、頭皮につけます。
指の腹をつかって、頭皮を中心に洗っていきましょう。生え際から頭頂部、うなじから頭頂部などを、髪の下に指をくぐらせながら優しく洗っていきます。このとき、無理に汚れを落とそうとして強く洗うのはやめてきましょう。
皮脂は無理に落とすと、後で過剰に分泌されてしまうためです。また、洗う時間は1分~2分程度におさめておきます。そして、洗い流すときには、洗う時間の倍の時間をとり、特に頭皮はしっかりと洗い流します。洗い終わったあとは、タオルドライです。
タオルを押し当てるようにして水気をとっていきます。さらに、ドライヤーを使う場合には、地肌に刺激を与えないように、少し遠くから風を当てるようにしましょう。使う時間も最小限にします。
おすすめのシャンプー

抜け毛が気になる場合には、アミノ酸系のシャンプーがおすすめです。適度な洗浄力で洗いあげ、保湿力に優れたアミノ酸成分は髪を優しく保護してくれます。頭皮への刺激が少ないため、頭皮環境の改善に効果が期待できるのです。
ただ、頭皮の皮脂分泌があまりにも盛んな人の場合には、アミノ酸系シャンプーを使うときには、前もってお湯洗いをしておくことが必要になります。そのため、洗浄力の高いシャンプーと比べると、洗うのに少し時間がかかるかもしれませんね。
とはいえ、洗浄力の高いシャンプーで洗いあげると、一時的な爽快感はあるかもしれませんが、結果として皮脂の分泌が過剰になることもあります。アミノ酸系シャンプーの適度な洗浄力は長期的に見た場合、皮脂の分泌の多い人にもおすすめです。
アミノ酸系シャンプーにはメチルアラニン系、ココイル系、ベタイン系などの成分が含まれています。シャンプーを選ぶときには、それらの成分が表記されているかどうかチェックしてみましょう。それぞれ泡立ちは弱い傾向にありますが、敏感肌でも使える安全性の高い成分です。
抜け毛の防止を始めとして、髪の毛の状態を良くしたいと思っている人は、検討してみても良いかもしれませんね。